TANTO安全対策通信 Vol.5 Thu, 23 Jan 2003
川口 聖美
みなさん、こんにちは。タントスキークラブ安全対策担当者の川口です。 今週末はTANTO行事舞子後楽園ですね。もう行事も半分まできました。 今回は事故発生のメカニズムについて勉強してみましょう。 しばしのおつきあいをお願いします。
<事故発生のメカニズム>
事故を防ぐためには、スキーやスノーボードでどのような事故が発生して いるかを知ることが重要です。でも全てについて知ることは困難ですよね。 そこで、事故がどのようにして発生しているのかという、事故のメカニズム について理解しておくことが、あらゆる事故の防止に役立ちます。
事故の要因は、「人的要因」と「環境要因」とに大きく分けることができます。 さらに、これらの要因の背後には事故に結びつく可能性がある無数の危険な 要素が存在します。そしてこれらの要因、要素のかかわり合いによって事故 が発生すると考えてください。
主な危険要素とは、つぎのようなものが考えられます。
「人的要因」
*心身の状態
疲労・不安・過信・興奮など
*知識、態度、行動、技術
無知、無謀、未熟など
*用具
スキー、ストック、靴などの不適合・未調節・性能不良など
*服装
帽子・手袋・ゴーグルの不備など
「環境要因」
*斜面の状態
急斜面・アイスバーン・ラフ・コブ・樹木・建造物・石など
*天候
吹雪・霧・風・雨・気温など
*人的環境
混雑・スキーヤーの流れなど
一般に危険性が低い要素であっても、それが2つ3つと重なるにつれて事故 発生の確率が高くなります。
また、たった1つの要素であっても、それが明らかに危険なものであれば 事故に直結する可能性が高いということになります。
最近は睡眠不足でスキー場に到着し、標高の高い山頂で高山病の症状を起こす 人も多いようです。スピードの出しすぎや技術不足が原因の衝突も増加して います。
適度に休憩をとり、水分や栄養の補給も必要です。また、心にも余裕を持って 行動したいものですね。
スキーヤーの安全能力とは、これらの予測能力とその対処能力の統合された ものであり、この安全能力を高めることによって、安全で楽しいスキーが 保証されるんですね。うーん、なるほど・・・今回もいい勉強になりました。
では安全第一(^^)vゲレンデで笑顔でお会いしましょう。